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この関数方程式が解けますか?

次の関数方程式を満たす関数 f(x) を一つ (初等関数の中で) 見つけてください。

 \displaystyle f(2x+1) = f(x) + x ,\quad f(0)=0.

参考情報

この問題を某予備校講師のAさんに出題したところ、

「1時間ほどガチャガチャやったら解けた」

という報告をいただきました。

曰く「1時間」かかってしまったというような感想でしたが、出題者の立場からすると、むしろ、それくらいは考えてもらいたいところです。

解答は下の方に掲載します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答.

 \displaystyle f(x) = x - \log_2 |1+x|

が答えです。(一般解ではありません。)

考え方.

まず、特殊な値を代入して解の様子を調べてみましょう。

 2x+1=x をみたす xx=-1 ですが、これを

 \displaystyle f(2x+1) = f(x) + x

に代入すると、

 \displaystyle f(-1) = f(-1)  -1

となり、おかしなことになります。

したがって、f(x)x=-1特異点であることが推測できます。

だからといって答えがわかるわけではありませんが、特異点がない多項式を解として探してみるという選択肢は除去できたことになります。

漸化式的に考える.

f(0)=0 は与えられた条件ですが、関数方程式から

 \displaystyle f(1) = f(0) +0 = 0

がわかり、さらに関数方程式から

 \displaystyle f(3) = f(1) + 1 = 1

がわかります。このように漸化式のように関数方程式を繰り返し利用することで、

 \displaystyle f(2^n-1)

の値が計算できることになります。

実際に計算すると (ちょっと大変なので省略しますが)

 \displaystyle f(2^n-1) =  2^{n} -n -1 

が得られます。ここで  n \to \log_2 x とおくと

 \displaystyle f(x-1) = x - \log_2 x -1.

したがって

 \displaystyle f(x) = x - \log_2(x+1)

が得られます。これで一つの解が得られたことになります。

別解として、微分演算子を用いる解法がありますが、それについては機会を改めます。